冬至
今年は12月22日が冬至です。
冬至は一年の間で昼が一番短く夜が一番長くなる日なので、冬至を過ぎた日から昼がだんだんと長くなっていきます。
つまり、光が日に日に多くなっていくことを意味するので、冬至の日に来年の願いや想いを考えることがとても良いと言われています。
冬至は、宿り木の日とも言われています。
宿り木の日は、来年の気を宿す大切な日。
その時間に、何を考えるか、誰と過ごすかは、その後の1年間に大きな影響を与えると言われています。
夢を描く時間です。
先週、伊豆の韮山にある江川英龍の屋敷に行ってきました。
江川英龍(太郎左衛門)は、世界遺産の韮山反射炉や東京のお台場を作った幕末の偉人です。
他にも「気をつけ・右向け右・左向け左」の号令を初めてしたり、日本で最初にパンを焼いたのもこの人です。
(初めて焼いた4月12日はパンの記念日になっています。)
戦後、アメリカによって教科書から消された事により、他の幕末の偉人より知名度が低いですが、日本の近代化にとても貢献した人物です。
この江川邸は建築学的にも見所満載でお勧めです。
そんな江川邸には様々な植物が植えられています。
その中にとても不思議な宿り木があります。
ここの宿り木は、木に寄生をする一般的な丸っこい宿り木ではなく、桜の木に楓と樫の木が宿っているとても不思議な木です。
一般的な宿り木は、寄生をすると寄主は徐々に弱っていきますが、この木は3本の木が共存して育っています。
春には桜の花が咲き、夏には3つの異なる葉が新緑を見せ、秋には楓が紅葉し四季を楽しめます。
プロジェクトも江川邸の宿り木の様に、3者がそれぞれ共存をしながらも独立をしていて、それぞれの役割を果たし綺麗に咲き、観る側にも喜ばれるものになっていきたいと、この宿り木を観たときに感じました。
(最後の侍の写真は英龍の子・英武です。凛々しいので載せました)